リハビリ裏話

リハビリテーションにおける日常生活動作と在宅自主トレの関係について!

リハビリテーションにおける日常生活動作と在宅自主トレの関係について!

 

 

はじめに

%e5%9b%9a%e4%ba%ba%e3%83%9c%e3%83%bc%e3%83%89

あなたが回復期リハビリテーション病院を退院する時に、リハビリスタッフから在宅での自主トレメニューを渡されていると思います。

あなたはそれをご自宅で継続しているでしょうか?

私の経験からほとんどの方は退院後に病院で渡された自主トレメニューを行なっていません。

なぜでしょう?

答えは簡単ですね「なんか効果が実感できないから」やらなくなってしまったのですよね。

 

分かります。

 

病院に入院している時には、自宅に帰ってからの生活を自立させるための練習はとても重要です。

ですから日常生活動作練習も一生懸命にやるのです。

でも家に帰って生活を始めてしまえば、そこは実戦の場になりますから、生活それ自体がの日常生活動作練習です。

ですから改めて日常生活動作練習的な自主トレなんてやる意味が薄れてしまうのです。

でも在宅での自主トレリハビリテーションには何の価値もないのでしょうか?

 

確かに日常生活動作練習を改めて行う必要があるとは思われません。

でも日常生活動作をやっているだけで身体の機能が良くなる程リハビリテーションは甘くないのも事実です。

日常生活動作には様々な運動刺激として不十分なところがあり、それを補って麻痺の回復を促したり、痛みを軽減したりするためのアプローチが別に必要になってきます。

 

また日常生活動作についても好ましい生活態度と好ましくない生活態度があります。

在宅でのリハビリテーションの効果を高めるのに、一番大切なのは日常生活動作をどう行うかということです。

きちんと日常生活を行なっていないと、体力が落ちてしまったり、転倒などのリスクが高まったりしてしまいます。

でも正しい日常生活を行なっていても、リハビリテーションの効果を高めるためには不十分です。

ですからこの場合の日常生活の状況とそれを補う自主トレの関係は、毎日のキチンとした食事とそれを補うサプリメント(ビタミン剤)みたいな関係になると思います。

正しい日常生活を送りながら、適切な在宅での自主トレリハビリテーションを行うことは、キチンとした食事をとりながら、それを補うビタミン剤を飲むみたいな感じになります。

今回は在宅での日常生活動作と自主トレリハビリテーションの関係についてお話ししてみたいと思います。

 

 

どんな在宅自主トレをやるべきなのか?

%e9%87%8d%e3%82%8a2

まずは在宅自主トレについて考えてみたいと思います。

回復期リハビリテーション病院を退院した後に、デイケアやリハビリ特化型デイサービスに通われていたり、訪問リハビリを受けておられる方もいると思います。

しかしこれらのサービスも個別のリハビリテーションメニューをキチンと行なって麻痺や身体機能の改善を図るというよりは、外出して社会参加しながら体力をアップしたり、周囲とのコミュニケーションを図ったり、自宅での日常生活動作の調整だったりします。

やはりご自分の身体のことを考えて、麻痺や運動機能の向上を図るためには、自主的に行う自主トレリハビリテーションを習慣的に行う必要がありそうです。

でも病院から退院する時に渡された「自主トレリハビリメニュー」は何だかパッとしませんね。

あまり効果があるように感じられないのです。

これはどうしてなのかというと、回復期リハビリテーション病院でのリハビリが日常生活動作練習型であることが原因なのです。

回復期リハビリテーション病院の目的は、早期に退院して自宅での自立した生活が送れるように、日常生活動作を徹底的に練習するところです。

ですからそこで渡された、家に帰ってから行う「自主トレメニュー」は日常生活動作練習の延長線上にあるメニューです。

でも家に帰れば、そこはすなわち日常生活動作の実戦の場です。

改めて日常生活動作を練習する意味は薄れてしまいます。

さらには最近のリハビリテーション技術の進歩により、日常生活動作のみで麻痺や身体機能を改善しようとすることには無理があることが分かってきました。

これまでは日常生活動作を行うことで、運動機能を高めていくのが主なリハビリテーションの戦略だったのです。

でも最近の研究によると、例えば脳卒中片麻痺は日常生活動作練習ばかり行なっていると、麻痺の回復が阻害される可能性があることが分かってきています。

麻痺や身体機能の改善には、もっと別の戦略的なリハビリテーションのアプローチが必要なのです。

ですから回復期リハビリテーション病院でしっかり日常生活動作を練習して、家に帰ってきたら、そこから先のリハビリテーションは日常生活動作練習ではなく、もっと別の戦略的なアプローチが必要になってきます。

 

それはどんなリハビリテーションなのか?

これから少しずつご説明します。

 

適切な日常生活を行うことの重要性!

 

%e3%82%ae%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%96%e3%83%a9%e3%83%bc%ef%bc%93

あなたは退院してからご自宅での生活を積極的におこなっていますか?

%e3%83%a1%e3%82%bf%e3%83%9c2

まさかこんなじゃないでしょうね( *`ω´)

私が思うに日常生活を積極的に意欲を持って行うことが、リハビリテーションでは一番大切なことです。

たとえどれだけ頑張って30分間すごく効果的な運動をしても、残りの23時間30分をダラダラして生活していたのでは、全く意味がありません。

そんな生活は寝たきり一直線です。

%e7%a5%ad%e3%82%8a%ef%bc%8b%e3%81%8a%e5%a5%bd%e3%81%bf%e7%84%bc%e3%81%8d2

とにかく今出来る事、やりたい事を見つけて積極的に行動することが大切です。

よく「もう少し歩ける様になったら外出しようと思います」なんて言って動かない方がいますが、そういうのはダメですね。

結局はいつまでたっても踏ん切りがつかなくてグズグズしているうちに体力がドンドン低下してしまいます。

 

とにかく

「いつやるか?」

「今でしょ!」

が一番大切です。

 

でも無理して腰を痛めたり、膝が痛くなって歩けなくなったらどうしよう?

なんて不安になりますね。

それを補うのが戦略的自主トレリハビリテーションです。

 

 

戦略的に自主トレを行いましょう!

%e3%83%9a%e3%83%b3%e3%82%ae%e3%83%b32

単に日常生活動作練習の延長の自主トレを行ってもあまり意味がないことはお話ししました。

では何を目的にどんな自主トレを行っていけば良いのでしょう?

 

私がオススメしたい自主トレの目標は以下の3点です

⑴ 日常生活動作の負荷に伴う腰痛や肩痛、膝関節痛などを予防する

⑵ 身体の運動学習能力を高めるためのアプローチをする

⑶ そのヒトの特定の目標を達成するためのアプローチをする

 

⑴ 日常生活動作の負荷に伴う腰痛や肩痛、膝関節痛などを予防する

%e7%97%9b%e3%81%bf%e9%a6%96-2jpg

まず一つ目は「痛みの予防です」やはり退院後の日常生活では、様々な筋肉や関節に負担がかかります。

特に麻痺がある場合には、麻痺のある部位は当然ですが、麻痺のない部分にも、麻痺を庇って頑張るために過剰に負担がかかって、痛みが出やすくなっています。

また急性期の長期の寝たきり状態や、慢性的な運動不足による筋力低下や筋肉のコンディションの低下も痛みがひどくなる原因になります。

また痛みがあると正しい動作ができなくなり、結局痛みのある部位だけでなく、他の部位の運動機能もおかしくなり、そこに新たな痛みが起こる様な、痛みの拡散などもあり得るのです。

ただヒトの身体で痛みの出やすい(筋肉や関節の弱点)は大体決まっていますので、その部位のケアをきちんと習慣的に行うことで、かなり痛みの改善と予防が行えます。

 

⑵ 身体の運動学習能力を高めるためのアプローチをする

%e3%82%ad%e3%83%bc%e6%89%93%e3%81%a1%e8%be%bc%e3%81%bf2

最近では脳卒中の麻痺が回復する可能性も言われていますし、その他のパーキンソン病などでも神経細胞移植などの話題が出る様になってきています。

しかしどちらにせよ、失った(または衰えた)脳の運動制御の機能を再教育して、運動機能を高めていく必要がありますね。

そのために大切になってくるのが「運動学習能力」を高めるということです。

その「運動学習能力」を高める方法として、特に注目して欲しいのが、体性感覚です。

脳の運動制御は脳の運動野から、手足の筋肉を動かす運動神経に指令を出して、運動を起こさせます。

そして実際の運動の結果が、筋肉の線維の中にある感覚センサーから脳に感覚フィードバックとして送られます。

その「運動指令」と「感覚フィードバック」を照合して運動制御を行います。

ですから「感覚フィードバック」がキチンとしていないと、運動制御が正しくできないため、運動学習も正しくできなくなります。

ですから筋肉や関節からの感覚フィードバック、つまりは体性感覚を整えておくためのアプローチがとても重要になります。

よく「いくら運動しても全然麻痺した手足が動かない」と嘆いている方がいますが、そんな方に限って、麻痺側の手足が強張ったり浮腫んだりしてボロボロの状態だったりします。

筋肉のコンデイションが悪いまま運動することは「壊れたキーボードを叩いてパソコンに入力しようとする」みたいなものです。

意味がありません。

日常生活動作を頑張ることで身体機能を高めようとする場合にも、まずは「キーボードを治しておく」ことが前提条件となります。

 

⑶ そのヒトの特定の目標を達成するためのアプローチをする

%e3%82%86%e3%82%8b%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%a92

最後の自主トレの目的としては、あなた独自の「こうなりたい」とか「ここを良くしたい」とか「もっと歩ける様になりたい」などのご希望があると思います。

その希望を達成するためのスペシャルメニューを毎日の自主トレに組み入れることをオススメします。

自分の希望する目標を、毎日の自主トレに組み込んで目標をはっきり認識しながら行うことが、あなたの希望をより早く叶える助けになります。

まずご自分の希望を強く認識して、それに対して毎日キチンとアクションを起こすことがとても大切なのです。

 

 

まとめ

今回は特に疾患名などを特定せずに、概念的なお話をしましたので、少し抽象的になってしまいました。

しかしなんとなく退院後の日常生活のあり方と、それにビタミン剤的に加える「戦略的な自主トレ」の関係についてイメージができていれば良いなと願っています。

どうかあなたの在宅リハビリテーションが上手くいって、有意義な毎日が送れます様に願っています。

関連記事

  1. そう言えば最近は関節可動域訓練をやらなくなったなぁ!
  2. 在宅で使う医療機器の適正価格を考える!
  3. リハビリを頑張りすぎて症状を悪化させないための3つのポイント!
  4. 在宅でのリハビリテーションと生活環境のバランスについて!
  5. アリとキリギリスのリハビリ物語 WWW
  6. 多くの在宅サービスはすでに亡くなった人を対象にサービスしています…
  7. 腸内フローラとストレス耐性の関係性について!
  8. アメリカ海外留学 バーガーショップでいきなり「トゥヒャトゥゴ」と…

おすすめ記事

PAGE TOP