脳卒中リハビリ

脳卒中片麻痺の肩の痛みがドンドンひどくなる現象へのニューロリハビリ!

 

はじめに

脳梗塞や脳内出血などの、脳卒中になると、とくに麻痺側の肩に痛みが出ることがありますね。

この麻痺側の痛みについては、ほとんどの方が「脳卒中の麻痺による症状だから治らないのは仕方がない」と諦めておられます。

しかし手の筋肉のこわばりもそうなのですが、脳卒中の麻痺による合併症であれば、その痛みの程度は常に一定であるはずです。

脳卒中の片麻痺は、脳の神経細胞が死んでしまったために起きる、いわば後遺障害ですから、麻痺が急に悪くなることは、あり得ないからです。

それなのに、あなたの肩の痛みは、その日の天気や体調によって、すごく痛かったり、そうでもなかったりしています。

これっていわゆる、普通の肩コリの痛みが、麻痺側の肩に出やすいだけですよね。

そうであれば治すことは比較的に簡単なはずです。

今回は脳卒中の麻痺側の肩の痛みが起こる原因と、その効果的なリハビリ方法について解説して行きます。

どうぞよろしくお願いします。

 

脳卒中で麻痺側の肩が痛くなる原因

脳卒中片麻痺では、かなりの方が麻痺側の肩の痛みを感じています。

これにはハッキリとした理由があって、痛みが出ているのは、主に『回旋筋腱板』と呼ばれる、肩甲骨の周囲にある筋肉群です。

この『回旋筋腱板』は、「棘上筋」「棘下筋」「大円筋」「小円筋」「肩甲下筋」の5つの筋肉をまとめて、『回旋筋腱板』と呼びます。

この『回旋筋腱板』のコンディションが悪くなると、肩が痛くなり、肩関節が上手く動かなくなりますが、この状態を「五十肩」と呼びます。

つまり「五十肩」とは『回旋筋腱板』の障害による肩関節の機能不全ということになります。

実は脳卒中の肩の痛みも、この『回旋筋腱板』の調子が悪くて起きていますから、いわば「五十肩」の親戚みたいな痛みだと考えてもらって大丈夫です。

脳卒中になると、倒れてからしばらくの間は、意識がもうろうとして、ベッドに寝たきりの状態になります。

また麻痺側の手足も、自律神経の乱れが原因で、血液の流れが悪くなり、パンパンに浮腫んでしまいます。

そして筋肉は緊張してこわばります。

これらの条件がかさなって、麻痺側の肩の『回旋筋腱板』の調子が悪くなり、筋肉が硬くしこった状態になって、痛みが出るのです。

しかし問題はこれで終わりではありません。

 

『回旋筋腱板』の筋肉がこわばることで筋肉の中にある感覚センサーが働かなくなります

筋肉がこわばると、筋肉の線維の中に血液が流れにくくなります。

そうすると筋肉の線維の中にある、感覚センサーも働かなくなります。

筋肉の中の感覚センサーが働かなくなると、どうなるでしょう?

たとえ少しでも脳の運動神経が生き残っていて、肩を動かそうと指令を出したとしても、実際にどのくらい動いたかの返事がないことになります。

そうするとどうなるかと言うと、脳の運動神経が混乱してしまうのです。

その結果として、さらに肩の筋肉に変な指令を出してしまい、肩の筋肉をさらにこわばらせていく悪循環におちいります。

そして訳のわからない肩の痛みも出てきます。

 

これが脳卒中の麻痺側の肩が、後になってからも、ドンドンこわばっていく原因なのです。

脳卒中の肩の痛みを治すためには、この肩の『回旋筋腱板』のこわばりと、それに伴う筋肉の感覚センサーの機能不全をどうにかして正常に動くようにしなければなりません。

 

肩の痛みに対するリハビリテーション方法

脳卒中の肩の痛みを治すためには、肩の『回旋筋腱板』のこわばりを治して、筋線維の中の感覚センサーが正常に働くようにする必要があります。

それには、この『回旋筋腱板』の筋肉をキチンとほぐしてやることが大切になりますね。

方法としては、市販のマッサージバイブレーターで、ターゲットとなる『回旋筋腱板』の筋肉をほぐしてやります。

やり方は、バイブレーターで、肩甲骨の表面とその周辺(肩甲骨の縁の周り)をゆっくりとマッサージして行きます。

 

まとめ

脳卒中の肩の痛みは、その原因が『回旋筋腱板』と呼ばれる、肩甲骨の周囲の筋肉がこわばることで起こります。

また『回旋筋腱板』がこわばることで、感覚センサーが働かなくなることで、脳の運動神経が混乱して、さらに筋肉がこわばります。

この悪循環によって、肩の筋肉がドンドンこわばり、痛みも増強して行きます。

このリハビリテーション方法としては、対象となる『回旋筋腱板』をマッサージバイブレーターで揉みほぐしてやります。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

注意事項!

このサイトでご紹介している運動は、あなたの身体状態を評価した上で処方されたものではありません。 ご自身の主治医あるいはリハビリ担当者にご相談の上、自己責任にて行ってくださるようお願い申し上げます。

 

 

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