はじめに
このサイトでも、在宅で使えるニューロリハビリテーションに効果的な医療機器を、時々ご紹介しています。
まあウチのサイトでご紹介しているのは、本格的な医療機器ではなく、私が使えると判断した健康機器ですが。
なんで本格的な医療機器ではなく、厳選した健康機器をご紹介するのかといえば、それは「本格的な医療機器は高額だから」です。
でも『 高価 』な医療機器は『 効果 』も良さそうですよね。
できることなら高い医療機器が欲しくなります。
でもちょっと待ってください。
本当に高価な医療機器は効果も高いのでしょうか?
今回は在宅リハビリテーションに使用する機器の、コストパフォーマンスについて、少し考えてみたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
本格的な医療機器はどうして高価なのか?
本格的な医療機器は、高価なイメージがありますね。
そして実際に、その値段は高いのが普通です。
ではどうして本格的な医療機器は高価なのでしょうか?
ここで分かりやすい例として「低周波治療器」を例にとって、解説してみたいと思います。
低周波治療器というのは、筋肉にパッドを貼って、そこに低周波治療器から電気のパルスを送り、筋肉をピクピク刺激する、あの治療器です。
一般向けに市販されている低周波治療器は、手のひらサイズの小型で、値段も数千円から数万円くらいが、一般的な値段です。
でも病院においてある低周波治療器は、もっとこう大きくて、ダイアルやメーターも沢山ある、立派な機械ですよね。
値段も数十万円から百万円以上するものもあります。
病院にある本格的な低周波治療器の値段は、市販品の100倍くらいはしています。
では病院の低周波治療器は、市販品の低周波治療器より、100倍も効果があるのでしょうか?
そんな訳はありませんよね。
所詮は、同じ電気的な物理刺激の低周波、効果はさほど変わりません。
でも病院で低周波を受けた方が、なんか効く気がしますよね。
これはどういうことなのでしょう?
それはね病院の低周波治療器は、専門家が適切な箇所にパッドを貼ってくれるからです。
素人のあなたが、適当に見よう見まねでパットを貼ったのとは、効果が違うのは当たり前です。
効果の差は、専門家の腕の差と言えるでしょう。
ではなぜ病院の低周波治療器は、そんなに高価なのでしょうか?
実は病院の低周波治療器が高価なのは、『耐久力が高いから』なのです。
個人向けの市販品であれば、毎日1回使ったとしても、1年で365回使用するだけです。
でも病院では毎日何十人もに使うことになります。
ですから耐久力が、かなり高くなければ、すぐに壊れてしまいます。
ですから病院の機械の値段は、耐久力の値段ということになります。
ですから個人で使う場合は、そんな高価な耐久力は必要ないのです。
ですから「安い機械でも大丈夫」ということになりますね。
医療機器が高いのは「独自の機構」を持っているから!
あと医療機器が高くなる原因としては、「独自機構」を採用して、複雑な刺激が可能だからという場合もあります。
これの分かりやすい例としては、「サイベックス」という筋トレマシンが思い出されます。
この「サイベックス」という筋トレの機械は、今から20年くらい前に、爆発的に流行りました。
と言っても「大学病院のリハビリテーションセンター」でだけ流行ったのです。
この「サイベックス」という機械は、「等速度運動」による筋トレができる機械でした。
普通の重りを使った運動は、重りの重さが一定ですから、「等張力運動」と呼ばれます。
それに対して「等速度運動」は、常に関節の動くスピードが一定に保たれる運動です。
この「等速度運動」は、筋力増強効果も高く、安全性も高いため、関節の障害なども、起こりにくいと言われている運動方法です。
しかし常に一定の速度で運動させるには、非常に複雑なコンピュータによる制御が必要なため、「サイベックス」の値段は、当時で1000万円以上していました。
当時は等速度運動の研究をするために、多くの大学病院のリハセンターで、「サイベックス」を購入して、研究を行なっていました。
その結果として、「等速度運動」は、これまでの筋トレに比べて、ちょっとだけ効果が高いことが分かったのです。
その結果どうなったかというと、現在ではどのリハセンターでも「サイベックス」は使われていません。
足に数万円の重りのベルトを巻いて運動するのと、1000万円の機械で運動するのと、ちょっとだけしか効果が違わないなら、安い方がいいに決まってますよね。
医療機器には結構こういう例が多いのです。
医療機器には値段の割に効果が確かでないものがあるのはなぜか?
先ほどの「サイベックス」の例にあるように、医療機器には「値段は高いけど効果がいまいち」な機械は、結構あるのです。
どうしてこうなるのかというと、医療機器を開発しているのが、医療専門家ではなく、機械の専門家だからです。
実は機械の専門家である、彼らは医療の知識には、それほど明るくありません。
ですが機械ラブなので、斬新な機構を持った機械を開発してしまいます。
しかしその斬新な機構によって発生する、物理的な刺激が、どんな治療効果をもたらすのかについては、あまり知らなかったりするのです。
医療の専門家である、こちらから言わせれば、その物理的な刺激の効果が大事なのであって、機械の斬新さはどうでもいいのです。
でも機械の専門家である彼らは、「この斬新な機構には、この値段が相応しい」と考えて、結構強気なプライスを設定してくるのです。
でもその斬新な機構による、治療効果が、値段に相応しいかは、別の問題なのです。
その医療機器が、本当に効果があるのかは、値段や機構ではなく、具体的な刺激が、体に対してどんな効果があるのか、それを見極めることが、とても大切なのです。
費用対効果でリハビリテーション機器を選びましょう!
やる気のあるあなたが、自宅で使うリハビリテーション機器を購入する場合、購入に至る一番大切な判断基準は「費用対効果」であると思います。
個人で買うのですから、お小遣いの額もたかが知れています。
ですからできるだけ値段が安くて、効果が高い機器を買うことが大切になりますよね。
例えばこのサイトでも以前ご紹介しましたが、「中周波治療器」が良い例になると思います。
低周波治療器が10~100Hzくらいの周波数の電気刺激に対して、中周波治療器は、5000Hz位の中周波で電気刺激を行います。
そのために低周波治療器が1万円くらいで買えるのに、中周波治療器は最低でも2万5000円くらいします。
ですが中周波は、より深い部位の筋肉に刺激ができるため、神経の促通効果や、痛みの治療効果が高いのです。
ですから値段は、低周波治療器の2倍くらいしますが、治療効果は3倍以上だと思います。
これくらいだと値段の高い中周波治療器を買っても、損はしないかなと思いますよね。
大切なのは、その機械の値段ではなく、それがどんな効果がある機械なのかが、とても重要なのです。
あなたがリハビリテーション機器を購入する場合は、是非ともそのところを、しっかりと見極めてから購入されることをお勧めします。
またこのサイトでも、私が選んで、試した結果、費用対効果が優れていると太鼓判を押したもののみ、ご紹介して行きたいと考えています。
まとめ
今回は、少し脱線しましたが、「自宅で使う医療機器を購入する場合の心得」的なお話をさせていただきました。
あなたの参考になりましたでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございます。