人生100年時代を生きる

サラダオイルを食べると認知症になります!

はじめに

私たちの身体を作っている成分の一つに脂肪分があります。

脂肪分というと、どうしてもダイエットの側面から、皮下脂肪を思い浮かべてしまいます。

また健康やメタボの観点からは、内臓脂肪を思い浮かべます。

しかし私たちの身体の中で、脂質はとても大切な働きをしているのです。

脂質の中で、「脂肪酸」と呼ばれる成分は、脳や神経組織を作る材料になったり、全身の細胞膜を作る材料になったりします。

また代謝を調節する、ホルモン様物質になったり、ステロイドホルモンの材料になったりします。

またメタボの原因と言われて、嫌われている「中性脂肪」も、私たちの身体の中で、貴重なエネルギー源になりますし、皮下脂肪や内臓脂肪も、体温を保ったり、内臓や皮膚を保護する働きがあります。

しかし、脂質の中で重要な働きをしている「脂肪酸」には、いくつかの種類があり、この「脂肪酸」の摂り方を間違えると、大きく健康を損なってしまいます。

そのひとつが『サラダオイル』を食べることです。

じつは『サラダオイル』を食べているのは、世界中で日本人だけです。

そして日本人に認知症が多いのは、この『サラダオイル』を食べているせいだという事が分かってきたのです。

またその他にも、花粉症や喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患や、糖尿病、癌なども、この『サラダオイル』が大きな原因のひとつになっています。

大変な事ですね。

ではどうして『サラダオイル』が健康に悪いのか、そして安全な油とはなんなのか?

今回は、少し難しいけれど、とても大切な『油』の解説をしてみたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。

 

脂肪酸は4種類に分かれています!

私たちが食べている油の中で、重要な働きをしているのが『脂肪酸』と呼ばれる成分です。

そしてサラダイオルやオリーブオイル、動物の油や魚介類の油など、それぞれの油に、それぞれ違う種類の「脂肪酸」が含まれています。

そして、あなたがどの油を摂取するかで、あなたの身体に、どんな「脂肪酸」が取り込まれるのか変わってきます。

そして、それが、あなたの健康に大きく影響することになるのです。

身体に悪い油を食べていると、今すぐには影響がなくとも、10年後、20年後には、あなたの身体に対して大きな害となります。

ではここで「脂肪酸」について少し解説して行きますね。

 

4種類の脂肪酸

脂肪酸は以下の4種類に分けられます。

⑴ 飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は主に動物性脂肪に含まれ、常温で固体です。

⑵ 不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸はさらに以下の3つに分かれます。

❶ ω9(オメガナイン)

オレイン酸と呼ばれる、主にオリーブオイルに含まれる不飽和脂肪酸です。

❷ ω6(オメガシックス)

リノール酸と呼ばれる、主にサラダオイルに含まれる不飽和脂肪酸です。

❸ ω3(オメガスリー)

α-リノレン酸と呼ばれる、主に魚介類やエゴマ油に含まれる不飽和脂肪酸です。

α-リノレン酸は、体内で EPAやDHAに変化します。

 

サラダオイルのリノール酸が問題なのです

これまで私たちは、サラダオイルは健康に良いと信じてきました。

そしてサラダオイルに含まれる「リノール酸」も、これまでは身体に良いために、積極的に食べるべきだと考えられてきました。

確かに「リノール酸」は必須脂肪酸と呼ばれ、私たちの身体にとって、なくてはならないものです。

「リノール酸」が不足すると、身体の成長が止まってしまい成熟しないため、子供が産めなくなります。

また「リノール酸」から、体内で「アラキドン酸」が作られるのですが、この「アラキドン酸」は脳の発達に欠かせない脂肪酸で、不足すると脳の機能が正常に働かないのです。

ですから「リノール酸」が多く含まれるサラダオイルは、これまでは身体に良いオイルだと信じられてきました。

ではどうしてサラダオイルに含まれる「リノール酸」が、私たちの身体に悪影響を与えるのでしょう?

 

リノール酸の過剰摂取が問題なのです

確かに「リノール酸」は必須脂肪酸であり、私たちが自力では作り出すことのできない、植物由来の成分です。

しかしこの「リノール酸」は、私たちが食べる、ほとんどの食物に含まれているため、普通に食事をしていれば、不足することはないのです。

しかし食事で摂る油をサラダオイルに変えるなどして、積極的に「リノール酸」を摂取すると、私たちの身体の中で「リノール酸」が過剰になってしまいます。

身体の中で過剰になった「リノール酸」は、さらに過剰な「アラキドン酸」を作り出します。

この「アラキドン酸」が、過剰な炎症物質を作り出し、様々な病気の原因となるのです。

 

サラダ油がもたらす様々な病気とは!

サラダ油を積極的に摂ることで、身体の中で過剰になった「リノール酸」が、さらに過剰な「アラキドン酸」を作り出します。

「アラキドン酸」自体は、私たちの身体にとって、とても貴重な栄養素です。

しかし身体の中で過剰になった「アラキドン酸」は、炎症性物質を余計に作り出します。

この炎症性物質は、ロイコトリエン、プロスタグランジン、トロンボキサン、血小板活性因子などです。

これらの炎症性物質が過剰にあることで、私たちの身体に、大きな悪影響を及ぼすのです。

 

喘息や花粉症などのアレルギー性疾患が悪化します

アレルギー症状は、腸内細菌のところでもお話ししましたが、免疫の過剰反応です。

私たちの食事の、食物繊維が不足することで、腸内細菌が作り出す、酪酸などの短鎖脂肪酸が不足し、免疫をコントロールする、レギュラーT細胞が働かなくなることで、免疫が暴走して、アレルギー疾患が悪化します。

しかしそれだけでなく、私たちがサラダオイルを積極的に食べて、体内の「リノール酸」が過剰になり、その結果として炎症性物質が過剰になることでも、免疫反応が暴走して、アレルギー疾患が悪化するのです。

サラダオイルの食べ過ぎが、私たちの花粉症やアトピー性皮膚炎、喘息などを悪化させているのです。

 

動脈硬化による心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります

私たちの身体の中に、過剰な「リノール酸」によって、大量の炎症性物質が作られると、他にはどんな悪影響が起こるのでしょう。

そのひとつに動脈硬化が挙げられます。

過剰になった炎症性物質は、これまた大量の「活性酸素」を作り出します。

この「活性酸素」が大量になると、本来であれば有用である血中のコレステロールを酸化させて、使い物にならなくしてしまいます。

本来であれば、脂肪とコレステロールは、なんらかの原因で傷ついてしまった血管の壁を、修理するための貴重な材料になるのです。

しかしコレステロールが、活性酸素の攻撃を受けて、酸化してゴミになってしまうと、マクロファージがそのゴミを、血管の壁に取り込んでしまい、血管が脆くなってしまうのです。

つまり家の壁を修理する時に、運送屋さんが壁の材料(コレステロール)を運んできたものを、ギャング(活性酸素)が火炎放射器で黒焦げにしてしまったものを、大工さん(マクロファージ)がそのまま家に使ってしまい、黒焦げの家ができてしまったような感じでしょうか?

そして黒焦げに酸化した材料で、血管が作られて、動脈硬化が進行すると、それが「脳卒中」や「心筋梗塞」のリスクを高めるのです。

 

ガンのリスクも高まります

最近の日本人の死因の第一位に癌が来ていますね。

これまでは脳卒中だったのですが、脳卒中に代わって、最近では癌がトップに来ています。

まあ脳卒中が減ったのではなく、あくまでも脳卒中で死ななくなっただけですので、脳卒中片麻痺の患者さんは増えているのですが。

癌といっても、これまでは「胃ガン」が、日本では最も多い癌でした。

しかし最近では、肺ガン、大腸ガン、前立腺ガン、乳ガンなどが増えて来ています。

そしてこれらの「ガン」の原因に、「リノール酸」があるのです。

私たちの体内では、毎日、たくさんの細胞が傷つけられています。

それを免疫細胞が修復するのです。

またこの過程からガン細胞ができたとしても、免疫細胞がそれを破壊します。

ですが体内の「アラキドン酸」が過剰になっていると、炎症性物質にさらされた、傷ついた細胞が、よりガン細胞に成長しやすくなってしまうのです。

そして私たちの身体の、免疫をコントロールする機能も、食物繊維の不足から、上手く働かなくなっています。

このサラダオイルの過剰摂取と、食物繊維の不足が、ガンが増えている原因なのです。

 

糖尿病になりやすくなります

サラダオイルの摂取量が増えて、体内の「リノール酸」が過剰になると、その「リノール酸」は、中性脂肪として、体内にたまりやすいため、中性脂肪の蓄積が起こります。

すると血糖値が上がった時に、インスリンが分泌されて、血糖値を下げようとしても、中性脂肪が高いために、血糖値を上手く下げることが出来なくなります。

そのために、サラダオイル自体が、血糖値を高めることはありませんが、血糖値が下がるのを邪魔することで、糖尿病を悪化させてしまうのです。

 

メンタル面にも悪影響を与えるサラダオイル

また最近では、キレやすい子供が増えていると言われています。

これは動物実験でも実証されていて、メスのラットに「リノール酸」の多い、紅花油を食べさせた場合に、そのラットが産んだ子供のラットの脳には「アラキドン酸」が多くなっていました。

また「α-リノレン酸」の多い、エゴマ油やシソ油を食べさせた、メスのラットが産んだ子供の脳には、「DHA]が増えていました。

この様に、あなたが今食べている脂が、将来生まれてくる子供の、脳の機能にも影響を与えることになるのです。

 

オリーブオイルは安全なのか?

では私が推奨させていただいている、「地中海式食事法」のオリーブオイルはどうでしょうか?

オリーブオイルに主に含まれているのは、「オレイン酸」です。

この「オレイン酸」は、ω9(オメガナイン)に分類される、不飽和脂肪酸です。

実を言うと、この「オリーブオイル」ですが、それほど健康増進に優れた効果があるわけではありません。

「オレイン酸」と言うのは、動物性脂肪と良く似た、油にすぎないのです。

そしてオリーブオイルに含まれている、ポリフェノールの抗酸化作用も、人体の中で、本当に抗酸化機能を発揮するのかどうかは、実験では証明されていません。

ただたかいオリーブオイルには、ポリフェノールが多く含まれていると言う事実があるだけです。

さらにオレイン酸には、動脈硬化を予防したり、血中のコレステロールを下げる効果もありません。

「地中海式食事法」で、これらの動脈硬化の予防や、血中のコレステロールの低下を行っているのは、魚介類に含まれているω3(オメガスリー)の「α-リノレン酸」の働きです。

地中海では、これらの魚介類の調理に、オリーブオイルが使われることが多いため、統計処理では、あたかもオリーブオイルに優れた健康増進効果がある様に、データが揃ってしまっているのです。

 

結局オリーブオイルの効果は?

しかしオリーブオイルに含まれる「オレイン酸」には、とても優れた機能があります。

それはサラダオイルに含まれている「リノール酸」の様に、過剰摂取による、健康被害が少ないということです。

ですから健康のために、一生懸命にオリーブオイルを摂取する必要はありませんし、高いオリーブオイルを選ぶ必要もありません。

しかし調理油として、サラダオイルやキャノーラ油などを使用するよりも、ずっと安全である可能性が高いのです。

これがオリーブオイルの優れた効能と言えるでしょう。

 

健康のためにはω3を摂りましょう!

では体内に過剰にあるω6の「リノール酸」の害を抑えるためには、どうしたら良いのでしょうか?

これにはω3の「α-リノレン酸」を摂取することで、バランスを取り、健康を維持することが可能です。

このω3の「α-リノレン酸」は、魚介類(特に青魚)の魚油に含まれています。

とはいえ毎日の食事で、魚を食べるのは大変ですよね。

魚を煮るのは手間がかかりますし、焼き魚は、あとでグリルの掃除が大変です。

そこで私が行っている方法を、ご紹介しましょう。

 

毎朝のビシソワーススープ!

私は毎朝、トマトとアボカドをフードプロセッサーで、ミル状にしたものに、「生搾りのエゴマ油」を混ぜて、ビシソワーススープ(冷製スープ)を作って、飲んでいます。

この「生搾りのエゴマ油」は、質の良いものは、ほとんど無味無臭で食べやすい上に、ω3の「α-リノレン酸」をたっぷり含んでいます。

このω3の「α-リノレン酸」が、体内で『EPA』や『DHA』に変化し、抗炎症作用を発揮します。

つまり「リノール酸」と正反対の効果を持っているのです。

そしてω3の「α-リノレン酸」を多く含む「生搾りのエゴマ油」を摂取することで、脳の脂肪酸の構成も、キレやすくうつ病になりやすい「アラキドン酸」から、認知症を予防して、記憶力を高めてくれる「DHA」に変化していくのです。

またアレルギーやガンも予防してくれますし、糖尿病の予防にもなります。

また血管動脈硬化も防いでくれますから、心筋梗塞や脳卒中のリスクも低下します。

 

確かに「生搾りのエゴマ油」は、少々お高いザマス(セレブ風に言って見ました)。

でも将来の健康に対する投資であると考えれば、高いオリーブオイルを食べるよりも、こちらの方が費用対効果が高い気がするのですが。

 

あなたはどう感じましたか?

 

ちなみに「生搾り」とは、昔ながらの機械絞りで絞った油ということです。

最近の油は、多くが薬品を使って油を絞り、その毒性の高い薬品を熱加工して飛ばしたものを、製品にしています。

これは健康において、とても危険な油です。

ですから「エゴマ油」を買われるときは、原材料が「エゴマ100%」出会って、さらに「機械絞り」であることが、明らかなものを買いましょう。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

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