あなたはピンコロ(ピンピンコロリ)という言葉をご存知ですか?
まあ大体のお年寄りは、ご存知ですよね。
つまりピンコロとは、昨日まではどこも悪いところがなく、元気に明るく生活していたものが、朝になって家族が呼びに行ったら、寝床の中で冷たくなっていた、というやつです。
できれば苦しむことなく、長く寝たきりになることもなく、ピンコロで逝かせて欲しいと、ほとんどの方が仰います。
しかしこのピンコロとは、そう簡単な道のりではありません。
まあ人の逝き方は、ピンコロ以外には、⑴ 事故で逝くか ⑵ 心臓発作や脳卒中などの急な病気で逝くか ⑶ 癌で逝くか ⑷ 長いこと寝たきりになった後で逝くか。
まあそれくらいしかありません。
ピンコロ以外は、ロクな死に方ではありませんよね。
私も神様から「どう逝きたい」と聞かれたら、「ピンコロ一択でお願いします」と答えます。
ではどうやったらピンコロで逝ける様になるのでしょう?
それには先ずは、「ピンコロ以外の死に方をしない様に気をつける」必要があります。
たとえば、いい歳こいて、毎日お酒を飲んでいるあなた、またはタバコをやめられないでスパスパ吸っているあなた。
あなたは ⑵ の心臓発作か脳卒中 あるいは⑶ の癌で逝くことでしょう。
なぜなら酒やタバコは、心筋梗塞や脳卒中のリスクをグンと高め、さらには胃ガンや肺ガンの原因となるからです。
では家にこもって甘いものやショッ辛いものばかり食べている、あなたはどうでしょう?
やはり⑵ の心臓発作か脳卒中コースが待っていそうです。
運動不足で、動脈硬化がバリバリ進んでいますから、ビシバシ発作が起こります。
ではいい年して自転車でヨロヨロとスーパーにお買い物に行っている、隣のおばあちゃんはどうでしょう?
自転車でしっかり運動しているし、スーパーでは無農薬の国産野菜しか買いません。
でもこの隣のおばあちゃんも、自転車でよろけた拍子に車に轢かれますから、⑴ の事故で逝くコース決定です。
たとえ車に轢かれなくても、ちょっとしたはずみで、自転車で転んで、股関節を骨折して寝たきりになりますから、⑷ の寝たきりになった後で逝くコースになります。
最近の研究では、骨というのは単なる体の支えの棒ではなく、様々な機能があることが分かってきています。
たとえば骨は体の老化を防いでいたりしますから、ある程度年をとってから骨折すると、急に老け込んで寝たきりになったりします。
年をとったら、本当に油断はできません。
どうでしょうか?
そう考えていくと、世の中は年寄りにとって、危険なものが溢れかえっています。
少しでも気をぬくと、あっという間にピンコロの神様から見放されてしまいますね。
ですからピンコロになれるのは、本当に一握りの優等生だけなのです。
ピンコロで逝くためには
⑴ 毎日、早寝早起きして、決まった時間に行動します。
⑵ 食事は玄米と野菜の煮物をよく噛んでゆっくり食べましょう。 もちろん塩分控えめです。
⑶ 酒・タバコはもってのほかです。
⑷ 砂糖は体には猛毒ですから、甘いお菓子は絶対に食べてはいけません。
⑸ 車や自転車は事故を起こしますから乗らない様にしましょう。
⑹ 毎日お日様の光を浴びながら、1時間散歩をしましょう。
⑺ 道を渡るときには、必ず横断歩道を渡りましょう。
⑻ 道を歩くときには、背筋をしゃんと伸ばして、まっすぐ前を見て歩きます。 でも足元の小石に躓かないようにも注意しましょう。
⑼ 朝起きたら、キチンと布団をたたみ、パジャマから着替えます。 昼過ぎまでパジャマでゴロゴロしていてはいけません。
⑽ 人と話すときには、ハキハキと大きな声で、相手の目を見てしっかりと話しましょう。
どうですか?
二宮金次郎もびっくりの、まるで小学校の優等生みたいな生活ですね。
でもピンコロになるためには、この様な生活を、これから死ぬまで送っていただく必要があるのです。
誰ですか、首を吊って死にたくなったなんて言っているのは?
最後までお読みいただきありがとうございます。