辛いのはダメ! 脳をコントロールして楽々ニューロダイエット! その1
大腸の腸内細菌の多様性を高める
とにかく脳腸相関による過食を防ぐためには、1日に食物繊維を30g以上摂取する必要があります。
前回の記事では、そのために白米を玄米やもち麦ご飯に変えることをご提案させていただきました。
しかしそれだけでは不十分なのです。
私たちの大腸に住む腸内細菌には様々な種類があります。
そしてそれぞれにエサにしている食物繊維の種類が異なっていて、さらに産み出す希少栄養素の種類も違います。
例えば私たちの大腸に住むクロストリジウム属の細菌は、食物繊維を発酵・分解して短鎖脂肪酸を作り出します。
このクロストリジウムが作り出した短鎖脂肪酸は、私たちの免疫機能をコントロールする、レギュラーT細胞を増やして活性化してくれます。
このレギュラーT細胞は抑制性の免疫細胞で、キラーT細胞などの攻撃性の免疫細胞の暴走を防いでいます。
つまりクロストリジウム菌が作り出す短鎖脂肪酸が、私たちのアレルギー疾患や自己免疫疾患(リウマチなど)になるのを防いでくれているのです。
私たちの大腸に住む、さまざまな種類の腸内細菌は、それぞれに多様な栄養素を産み出します。
そしてそれらは、それぞれに私たちの神経細胞の材料になったり、神経活動をスムースにする触媒になったり、免疫を調節したりしています。
ですから単にダイエットだけでなく、私たちが健康的にスタイルを良くするためには、なるべく多くの種類の食物繊維を摂り、私たちの大腸に住む腸内細菌の多様性を高めることが大切なのです。
そのためにはなるべく多くの種類の食物繊維を含む食材を食べる必要があります。
食事のメニューは地中海式を参考にします
そこでなるべく多様な食物繊維を食べるための食事方法として「地中海式食事法」をご紹介したいと思います。
とは言っても、別にタコのカルパッチョの作り方を練習するわけではありません。
毎日の料理の内容は、これまで通りの日本食でかまいません。
では何を地中海式にするのかというと、それは「食材選びの方法」を地中海式に変えていくのです。
それでは地中海式の食材選びのポイントを見ていきましょう!
地中海式のポイント1 豊富な魚介類を食べている
まず地中海式の食材選びのポイントとして、一番特徴的なのは「魚介類をたくさん食べている」ということです。
地中海の海の幸に恵まれて、食事には常に魚料理が並ぶイメージですね。
しかし残念ながら、魚には食物繊維は含まれていませんね。
ここで注目すべきは、この魚に含まれている油です。
あなたもご存知の通り、魚介類の油は「α-リノレン酸」と呼ばれる脂肪酸です。
この脂肪酸は、私たちの脳の60%を占める重要な成分なのです。
なので私たちの脳の60%を占める脂肪酸が、動物の油なのか、植物の油なのか、魚の油なのか、どれが主な脂肪酸なのかによって、私たちの脳の働きが変わるのです。
つまり牛を食べるか、豆を食べるか、魚を食べるかで、私たちの性格や考え方も変わってしまうのです。
この油の件については、次の章で詳しく解説しますね。
今は、いったん話を食物繊維に戻します。
地中海式のポイント2 豊富な野菜料理があります
地中海料理の第2のポイントとしては、豊富な野菜を使った料理が多いということですね。
腸内細菌はそれぞれエサとなる食物繊維が違います。
例えば玉ねぎの食物繊維を発酵・分解する腸内細菌と、トマトの食物繊維を発酵・分解する腸内細菌は違います。
また作り出される希少栄養素も違います。
ですから多様な栄養バランスをとるためには、なるべくたくさんの種類の野菜を食べるように習慣づけていきましょう。
地中海式のポイント3 ナッツ類を食べましょう
地中海式の食事をしている、いわゆる地中海地方に住む方の特徴として、スナックにアーモンドやクルミなどのナッツ類をたくさん食べるということがあります。
ナッツには豊富な食物繊維が含まれています。
またビタミン類などの貴重な栄養素や脂肪酸も、それぞれのナッツごとにバラエティに富んでいます。
日常生活のスナックとして、お煎餅やポテトチップスをやめて、ナッツ類を食べるだけでも、かなりの健康効果、ダイエット効果が期待できます。
ちなみにナッツ類を食べる時には、出来るだけ塩を振っていないタイプを食べましょうね。
地中海式のポイント4 果物を食べましょう
地中海地方の食事では果物が豊富であるのも特徴です。
疲れてきたりすると、人はどうしても甘いものが食べたくなります。
この時に、砂糖で固めたようなお菓子を食べてしまったり、コーラなどのジュースを飲んでしまうと、健康面でもダイエット面でも台無しですよね。
ですから少しコストは高くなりますが、毎日のお菓子をやめて果物を摂るようにしましょう。
最近の果物は、品種改良が進んで糖度が高まっているので、糖尿病などのリスクが高いと思われています。
しかし果物には豊富な食物繊維やビタミンが含まれています。
単なる単糖類ではなく、多糖類を中心とした栄養のバランスが取れた食べ物なのです。
ですから果物を食べても糖尿病などのリスクはありません。
統計データでは、毎日果物を摂る方が、果物をほとんど撮らない方に比べて、明らかに健康寿命が長くなっています。
だいたいチョコパイをかじりながら、果物の糖分の心配をするなんて、笑止千万ですよね www
果物の糖分の話をする方は、だいたいがもっと甘い砂糖菓子から、果物に変えるのが嫌で、言い訳をしている方がほとんどです。
まあどんな事にも、少しの我慢と努力は必要ですよね。
地中海式のポイント5 料理にオリーブオイルを使っています
地中海料理といえばオリーブオイルですね。
地中海料理の健康効果が知られるにつれて、オリーブオイルの人気が高まってきたのは、皆さんご存知の通りです。
でもね。
オリーブオイルは、その主成分が「オレイン酸」と呼ばれる脂肪酸です。
この「オレイン酸」は、体内に入るとコレステロールに変わります。
つまり動物性の脂肪であるラードなんかと大差ないのです。
こと油に関していえば、地中海式食事法の健康効果は、オリーブオイルではなく、豊富な魚介類の油である「α-リノレン酸」の効果が主であり、オリーブオイルは単に可もなく不可もなく、魚の油の健康効果の足を引っ張らないだけなのです。
ですから私に言わせれば、昨今のオリーブオイルのブームは「なんだかなあ」な感じです。
ちなみにスーパーで売られている安物のオリーブオイルは、そのほとんどが「化学抽出法」で絞られていますから、とても有害です。
食べてはいけない油のひとつになります。
オリーブオイルを食べるなら、昔ながらの機械絞りでなければいけません。
私たちの脳の60%は脂肪酸が原料でできています
つまり私たちが毎日食べている油の成分が、私たちの脳の働きに大きな影響を与えているのです。
私たちが食用にしている油には、脂肪酸の種類に応じて、主に以下の4種類が挙げられます。
❶ コレステロール
❷ リノール酸
❸ オレイン酸
❹ α–リノレン酸
脳の脂肪酸の成分が、これらの脂肪酸のうち、どれが多いかで脳の働きが変わってくるのです。
そしてそれが、あなたのダイエットや健康に多きく影響を与えるのです。
ほとんどの植物性の油は人体に有害です
これまでは植物性の油がヘルシーだと考えられてきました。
動物性の油はコレステロールが多く、太りやすいし動脈硬化などの原因にもなるとして避けられてきました。
でも本当に私たちの健康に良くないのは植物性の油の方だったのです。
サラダオイルは絶対に食べてはいけません
あなたが普段の料理に使っている油といえば「サラダオイル」ではないでしょうか?
最初に言ってしまいますが、「サラダオイルは絶対に食べてはいけません」。
そんなアホなと思われる方も多いと思いますが、これは本当のことなのです。
これまではサラダオイルはヘルシーだと信じられてきました。
サラダオイルの主成分はリノール酸と呼ばれる脂肪酸です。
このリノール酸は体内でアラキドン酸に変わります。
アラキドン酸は、私たちの生命活動に欠かせない必須脂肪酸ですから、本来であれば食べても問題ないはずなのです。
しかしリノール酸は、サラダオイルだけでなく、ほとんどの食品に含まれています。
ですからサラダオイルでわざわざ過剰に摂取すると、かえって体には良くないのです。
サラダオイルでリノール酸を過剰摂取すると、体内のアラキドン酸が過剰になります。
体内のアラキドン酸が過剰になると、そこから炎症性物質が過剰に作られてしまうのです。
これらの炎症性物質とは、トロンボプラスチンやロイコトリエンなどの物質です。
これらの炎症性物質が体内で過剰になると、アレルギーや発ガン性が高まって、あなたが病気になるリスクが高まってしまいます。
動脈硬化も進みやすくなります。
これまでは動物性油脂のコレステロールが動脈硬化の原因と考えられていましたが、本当の犯人はサラダオイルであり、動物性油脂のラードには濡れ衣だったのです。
さらに体内のアラキドン酸が過剰になると、脳の脂肪酸の成分も、アラキドン酸が多くなります。
脳のアラキドン酸が多くなると、脳神経の活動は過敏になり、イライラして切れやすくなります。
あなたがイライラした時はどうなりますか?
そうですね、甘いものを食べ過ぎたり、ついつい間食が増えて、太りやすくなります。
サラダオイルは、絶対に食べてはいけません。
でも植物性の油には、サラダオイル以上に危険な油があるのです。
フライドチキンとポテトチップスは厳禁です
あなたもポテトチップスやフライドチキンは大好きでしょう。
実は私も大好きでした。
でも今は全く食べていません。
なぜポテトチップスやフライドチキンを食べられないかというと、それは揚げている油に問題があるからです。
実は業務用に良く使われているキャノーラ油とパーム油は危険な植物性の油です。
キャノーラ油は菜種油のことで、江戸時代には行灯の油に使われていました。
パーム油はアブラヤシの油で、もともとは石鹸の原料ですね。
どちらも食用ではなく、工業用の油です。
これがいつの間にやら、食用の油としてまかり通っていたのです。
ある時から、いつの間にやら、食品業界の利益追及のために流通し始めてしまったのです。
この間に、本当にこれらの油が食用にして人体に影響がないか、完全に検証されてはいなかったのです。
近年の動物実験において、これらの油には深刻な健康に対する被害が見つかっています。
キャノーラ油を食べさせ続けたオスのラットは、男性ホルモンであるテストステロンが減少し、精子が減っていました。
またキャノーラ油を食べ続けたメスが生んだ子供は、すべて短命で異常行動が認められたのです。
おそらくはホルモンバランスの乱れがひどくなったのでしょう。
ホルモンバランスが崩れると、ダイエットにも影響が出ますよね。
まあこの場合はダイエットどころではない、深刻な健康被害が出ていますが。
最近のキレやすい子供の増加や、精子の減少には、これらの油が関連している可能性が高いのです。
あなたも気をつけてくださいね。
スーパーやコンビニのポテトチップスやフライドチキンは、これらのキャノーラ油かパーム油で揚げられています。
絶対に食べてはいけません。
これは太るとか痩せるとか以前の、命に関わる問題です。
長くなったので3に続きます
辛いのはダメ! 脳をコントロールして楽々ニューロダイエット! その3