パーキンソン病リハビリ

パーキンソン病の基本動作能力の改善には言語化運動制御練習です!

パーキンソン病の基本動作能力の改善には言語化運動制御練習です!

 

はじめに

パーキンソン病が進行してくると、徐々に身体の動きが悪くなり、立ったり座ったりの動作がしにくくなったりします。

寝返り動作などは特にみなさんやる辛さを感じているのではないいでしょうか?

実は最近このパーキンソン病の運動機能をなるべく良い状態で長く維持するための、良いリハビリテーション方法を考え出したのです。

そして実際の臨床で試してみて、なかなか良い反応が得られているのです。

今回は特別にあなただけにこっそりと最新の秘密のパーキンソン病リハビリテーション方法をお教えしちゃいますねwww

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

パーキンソン病の運動機能の障害の原因は?

ところであなたはパーキンソン病の運動障害がどうして起きるのか、キチンと理解していますか?

まず効果的なリハビリテーションを行うためには、パーキンソン病の運動障害の原因がどういったモノなのかをキチンと理解しておく必要がありますよね。

 

 

パーキンソン病は大脳基底核の運動の自動化の障害です!

パーキンソン病の主な症状といえば、「すくみ足」や「手足の強張り」「不随意運動」などになりますね。

そしてその原因というのは、脳の「大脳基底核」と呼ばれる部位に「レビー小体」と呼ばれる物質が蓄積することで、大脳基底核の神経細胞が破壊され、大脳基底核の「黒質」と呼ばれる神経核から「ドーパミン」という神経伝達物質が分泌されなくなることで起こります。

つまりこの「ドーパミン」という神経伝達物質は、大脳基底核の重要な神経核である、「淡蒼球」や隣の「視床」の神経活動に欠かすことのできない重要なものなのです。

このドーパミンが不足することで、大脳基底核や視床の神経活動が上手くいかなくなってしまいます。

 

 

大脳基底核ー視床の運動コントロール回路

 

実はこの「大脳基底核ー視床」は大脳皮質の1次運動野と閉鎖ループによる運動コントロール回路を形成しています。

そして「大脳基底核ー視床」は大脳皮質の1次運動野と連携して、運動の自動化と熟練動作に関与しているのです。

例えば健康な状態の人が「あっちに歩いて行こう」と思ったら、「右足をどう出して踏ん張るか」とか別に考えなくても自動的にその方向に歩いて行きますよね。

また「テーブルの上のカップのコーヒーを飲もう」と思ったら、「右手をこうやってカップに向けて伸ばして」とか考えなくても自動的に手でカップを掴んで口元に上手に運んでいますよね。

そしてその動作は繰り返し行なえば行うほど上手になって行きます(動作の熟練)。

このような運動制御に関わっているのが「大脳基底核ー視床」の運動コントロール回路です。

 

運動神経の運動制御の流れはどうなっているのか?

では具体的な動作の制御はどうなっているのでしょうか?

⑴ まずは前頭前野で「ある動作を行うこと」を思いつきます。 おそらくきっかけは消化器あたりからお腹が空いたと連絡が来て、冷蔵庫に向かおうなんて考えたのかもしれませんね。

⑵ 次に高次運動野で「随意的な動作のプログラム」とそれを行うための「予期的姿勢制御のプログラム」が作られます。

⑶ 「予期的姿勢制御プログラム」は一足先に『網様体脊髄路』を下降して姿勢制御を行います。

⑷ 「随意的な動作のプログラム」は1次運動野に送られて、具体的な手足の運動プログラムが作られます。

⑸ この「具体的な手足の運動プログラム」は『大脳基底核ー視床』の運動コントロール回路に送られて「動作の調節」が行われます。

⑹ 動作の調節が行われた「具体的な手足の運動プログラム」は再び1次運動野に戻され、そこから『皮質脊髄路』を下降して手足を動かす運動指令になります。

 

この1次運動野と大脳基底核と視床のやりとりにおいて、「不慣れな動作」の場合は、大脳皮質の1次運動野が積極的に関与して、運動を制御します。

つまりは慣れない動作の場合は、頭でシッカリ意識して動作を行なっているわけです。

しかし同様の動作を繰り返し行なって、その動作が熟練されてくると、大脳基底核と視床が主に動作を制御するようになります。

つまり慣れた動作はあまり意識しなくても自然に出来るようになる現象が起こります。

 

『大脳基底核ー視床』の運動コントロール回路は、慣れない動作の熟練化と、その後のこの慣れた動作の自動化を行なっていると考えられています。

 

つまりはこういうことです!

大脳皮質の1次運動野: 慣れない動作を良く意識しながら慎重に行う。

大脳基底核ー視床: 慣れた動作を意識せずに自動的(自然)に行う。

 

 

パーキンソン病の「すくみ足」はこの大脳基底核ー視床の動作の自動化の障害!

パーキンソン病の運動障害は先にご説明したように、大脳基底核にレビー小体という物質が蓄積して、大脳基底核の神経を破壊することで、大脳基底核がうまく機能しなくなって起こります。

つまりは大脳基底核ー視床の運動の自動化が障害されることで、それまでは意識しないで自然に出来ていた様々な熟練動作(例えば歩行や寝返り動作)がスムースに出来なくなるのです。

例えば「歩く」ことは皆さん大体は2~3歳ぐらいで出来る様になります。

実はそれまでの間には大脳皮質をフル回転させて歩行を練習していたのですが、大人になればそんなことは忘れてしまいます。

寝返りや立ち上がり動作なども同様です。

特に意識して考えなくても、自然に出来るのが当たり前なのです。

でもパーキンソン病になって大脳基底核の機能が障害されると、この自動的に意識しないで動けるシステムは上手く働かなくなってしまいます。

ですから自然に歩こうとしても、足がスクんで歩けない事になってしまうのです。

 

 

パーキンソン病の基本動作能力の改善には言語化運動制御練習です!

でもここで重要なことを思い出してください。

確かに大脳基底核は障害されてしまいましたが、その上位の運動制御の神経システムである1次運動野はパーキンソン病の場合には無傷で残っているのです。

ですからなんとかこの無傷な1次運動野をフルに活用して基本動作能力や歩行能力を改善できないものでしょうか?

そこで今回新たに行なっているのが、「言語化運動制御練習」です。

この「言語化運動制御練習」とはどういうものかと言うと、例えば右側に願える動作を、ひとつひとつの細かい手足の動きに分解して、それを言葉で表現しながら、順番に行なっていって、最終的に寝返り動作を遂行すると言うものです。

 

「言語化運動制御練習」の例(右側への寝返り動作)

⑴ 仰向けに寝た状態から「右手をハイ」で右腕を右の顔の脇に挙げます。

⑵ 「右向いて」で顔を右に向けます。

⑶ 「右膝曲げて」で右膝を曲げて行きます。

⑷ 「左手を右肘につけて」で上体を右に回しながら左手を右肘につけて行きます。

⑸ 「左膝曲げて」で左膝を曲げると下半身も右側に向かって回転します。

これで右側への寝返りが完成です!

 

この様な練習を「自分で掛け声をかけながら行う」ことで、常に大脳皮質の1次運動野が積極的に介入する形で基本動作を練習します。

すると常に大脳基底核ー視床の回路にも、正確な動作制御の指令が送られるために、これらの神経回路の機能も維持改善されやすくなります。

つまりただ無意識に基本動作をやろうとしても、大脳基底核が障害されているために、上手く出来ませんが、掛け声をかけながら動作を意識的に行うことで、常に1次運動野を運動制御に強く介入させます。

そうすることで確実に動作を行いながら、大脳基底核へのケアにもつながると言うわけです。

 

 

まとめ

今回はパーキンソン病の基本動作能力の改善を促すための「言語化運動制御練習」について基本的な解説を行いました。

今後もう少し詳しい解説をこのサイトのパーキンソン病のコラムで行なって行きたいと考えています。

初めは少し分かりにくかったかもしれませんが、皆さんに分かりやすく解説できる様に工夫して行きたいと考えています。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

注意事項!

このサイトでご紹介している運動は、あなたの身体状態を評価した上で処方されたものではありません。 ご自身の主治医あるいはリハビリ担当者にご相談の上自己責任にて行ってくださるようお願い申し上げます。

 

 

 

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