脳卒中リハビリ

最新の脳卒中片麻痺に対する歩行リハビリの実技(中級編)

最新の脳卒中片麻痺に対する歩行リハビリの実技(中級編)

 

前回は初級編でした!

前回の「最新の脳卒中片麻痺に対する歩行リハビリの実技(初級編)」では先ずはリズミカルな肩と腰の運動を習熟させて無意識に近い状態で動かせるようにすることを課題に自主トレ方法をご紹介しました。

 

今回は中級編を練習します!

今回の中級編では、実際の歩行動作をリズミカルな両足の振り出しと、左右の足への体重移動を習熟させて無意識に近い状態で歩行運動を行えるようにすることを課題にした自主トレ方法を解説していきます。

 

リズミカルでリラックスした歩行運動を習熟していきます!

先ずはリズミカルに左右の足を振り出せるようになると言うことは、本来であれば大脳皮質と大脳基底核と視床を介した閉鎖回路の運動制御を受けない状態で、脊髄反射レベルでのオートマチックな歩行運動を確立したいところです。

しかし脳卒中片麻痺により左右の肩や腕、腰や足の筋緊張に左右差があるために、完全に無意識下での反射的な歩行運動を獲得することはかなり難しいものと思われます。

なるべく麻痺側の手足や背骨の周囲の筋肉のコンディショニングを行った上で、リラックスした歩行運動を繰り返し練習して習熟していけば、かなり無意識に近い形でのオートマチックな歩行運動が獲得できるのではないかと考えています。

障害の程度や個人差はあると思いますが、繰り返し練習を行って、より良い歩行を獲得するように頑張っていきましょう。

脳卒中特有の「ドッコイショ・ドッコイショ」と力んだ歩行パターンから脱却して、安定してスムースな歩行を獲得する練習を行います。 またこれらの正しい歩行パターンをキチンと獲得することで、腰痛や膝関節痛、円背などを予防してより長く健康的な歩行を維持することが可能になります。

 

最新の歩行リハビリの実技: 中級編

実際の歩行動作においてリズミカルな両足の振り出しと左右の足への体重移動を習熟させて無意識に近い状態で歩行運動を行えるように練習します。

 

1. スリング(犬のお散歩用リード)を活用した左右の下肢へのリズミカルな体重移動練習

リスク

小脳性運動失調のある方はこの運動はできません!

必要な機材

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中型~大型犬用のお散歩用リード(2本)

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L字型のフック(2個)

運動時間

10分 ~ 15分

 

スリングの設置と設定

① 部屋の鴨居などに L字型のフックを 60 cm 間隔で2個並べてつけてください。 そこから中型~大型犬用のお散歩用リードを垂らして、持ち手側の輪を下になるようにします。

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(L字型フックを設置します)

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(フックにリードの金具を引っ掛けます)

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(リードの長さを調整する方法)

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(犬用のお散歩用リードを垂らす)

② 垂らしたリードの中間で少し後ろに立ち背筋をキチンと伸ばします。 そして先ず麻痺側の手首をリードの腕輪に通し、リードの紐を手首側に回してリードをつかむようにします。 同じように健側の手首もリードの腕輪に通してリードの紐をつかみます。

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(麻痺側の手首をリードの腕輪に通します)

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(麻痺側のリードを手首側に回して)

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(麻痺側の手でリードをつかみます)

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(健側の手首もリードに通し)

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(健側の手でリードをつかみます)

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(左右の足を肩幅に開いて立ちます)

※ これで運動の準備ができました!

※ 今回は右片麻痺の設定です!

 

先ずは左右の足への体重移動を練習します。

開始姿勢: 左右のリードの真ん中のやや後ろに立ち左右の足を肩幅に開いて背筋を伸ばします。

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(開始姿勢)

① 先ずは麻痺側の足を半歩ほど外側に踏み出します。

歩行中級編001

(麻痺側の足を外側に半歩踏み出す)

② 麻痺側の足に体重をかける様に腰から重心を麻痺側に移動します。

歩行中級編002

(麻痺側の足に体重をかける様に腰から重心を麻痺側に移動)

③ 次いで健側の足を麻痺側の足に揃えるように踏み返します。

歩行中級編003

(健側の足を麻痺側に揃えるように踏み返します)

④ 今度は健側の足を一歩反対側に踏み出します。

歩行中級編004

(健側の足を反対側に踏み出します)

歩行中級編005

(健側の足に体重をかける様に腰から重心を健側に移動)

⑤ 次いで麻痺側の足を健側に揃えるように踏み返します。

歩行中級編009

(麻痺側の足を健側に揃えるように踏み返します)

⑥ 再度麻痺側の足を反対側に一歩踏み出します。

歩行中級編008

(麻痺側の足を反対側に踏み出します)

⑦ 次いで健側の足を麻痺側に揃えるように踏み返します。

歩行中級編003

(健側の足を麻痺側に揃えるように踏み返します)

⑧ この運動をリズムに乗って「いちに、いちに」と交互に繰り返します。 リズムはあまり速くなりすぎないように気をつけてください。 リズムが早すぎると力んでしまい動作が正しく行われなくなります。

⑨ この運動を10分程度行います。 運動はなるべく毎日おこなって身体に動きを染み込ませてくださいね。 無意識のうちに左右の足が同じくらいの振り幅でリラックスして動かせるようになることを目指して運動してください。

※ この運動は決して力まないで行ってください。 大きく動かすことや、上手に動かすことが目的ではなく、可能な限り無意識に近い状態で左右の足や腰を同じくらいに動かせるようになることが目的です。 そのためにリードを利用して振り子のように運動していただきます。

 

次いで麻痺側の足のステップ練習を行います

開始姿勢: 左右のリードの真ん中のやや後ろに立ち左右の足を肩幅に開いて背筋を伸ばします。

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(開始姿勢)

① 先ずは麻痺側の足を一歩前に踏み出します。

歩行中級編010

(麻痺側の足を前に一歩踏み出します)

歩行中級編011

(麻痺側の足に体重をかける様に腰から重心を移動)

② 次いで健側の足を麻痺側の足に揃えるように一歩前に踏み出します。

歩行中級編012

(健側の足を麻痺側の足に揃えるように踏み出します)

③ 今度は健側の足を先に元の位置に戻すように踏み返します

歩行中級編013

(健側の足を後ろに踏み返します)

歩行中級編014

(健側の足に体重をかける様に腰から重心を移動します)

④ 最後に麻痺側の足を元の位置に戻すように踏み返します。

歩行中級編015

(麻痺側の足を後ろに踏み返します)

⑤ この運動をリズムに乗って「いちに、いちに」と交互に繰り返します。 リズムはあまり速くなりすぎないように気をつけてください。 リズムが早すぎると力んでしまい動作が正しく行われなくなります。

⑥ この運動を10分程度行います。 運動はなるべく毎日おこなって身体に動きを染み込ませてくださいね。 無意識のうちに左右の足が同じくらいの振り幅でリラックスして動かせるようになることを目指して運動してください。

※ この運動は決して力まないで行ってください。 大きく動かすことや、上手に動かすことが目的ではなく、可能な限り無意識に近い状態で左右の足や腰を同じくらいに動かせるようになることが目的です。 そのためにリードを利用して振り子のように運動していただきます。

 

次いで健側の足のステップ練習を行います

開始姿勢: 左右のリードの真ん中のやや後ろに立ち左右の足を肩幅に開いて背筋を伸ばします。

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(開始姿勢)

① 先ずは健側の足を一歩前に踏み出します。

歩行中級編016

(健側の足を前に一歩踏み出します)

歩行中級編017

(健側の足に体重をかける様に腰から重心を健側に移動します)

② 次いで麻痺側の足を健側の足に揃えるように一歩前に踏み出します。

歩行中級編018

(麻痺側の足を健側の足に揃えるように踏み出します)

③ 今度は麻痺側の足を先に元の位置に戻すように踏み返します

歩行中級編019

(麻痺側の足を後ろに踏み返します)

歩行中級編020

(麻痺側の足に体重をかける様に腰から麻痺側に重心を移動します)

④ 最後に健側の足を元の位置に戻すように踏み返します。

歩行中級編021

(健側の足を後ろに踏み返します)

⑤ この運動をリズムに乗って「いちに、いちに」と交互に繰り返します。 リズムはあまり速くなりすぎないように気をつけてください。 リズムが早すぎると力んでしまい動作が正しく行われなくなります。

⑥ この運動を10分程度行います。 運動はなるべく毎日おこなって身体に動きを染み込ませてくださいね。 無意識のうちに左右の足が同じくらいの振り幅でリラックスして動かせるようになることを目指して運動してください。

※ この運動は決して力まないで行ってください。 大きく動かすことや、上手に動かすことが目的ではなく、可能な限り無意識に近い状態で左右の足や腰を同じくらいに動かせるようになることが目的です。 そのためにリードを利用して振り子のように運動していただきます。

 

最新の歩行リハビリの実技: 中級編は以上です。

 

 

次回は

「最新の脳卒中片麻痺に対する歩行リハビリの実技(上級編)」
についてご説明します。

 

最新の脳科学に基づく脳卒中片麻痺の回復に関する記事はこちら

「脳卒中片麻痺を治す最新の脳科学に基づく脳卒中ニューロリハビリテーションの在宅での実施方法」

 

最後までお読みいただきありがとうございます

 

注意事項!

この運動は、あなたの身体状態を評価した上で処方されたものではありません。 ご自身の主治医あるいはリハビリ担当者にご相談の上自己責任にて行ってくださるようお願い申し上げます。

 

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