サプリメントで簡単に健康になろうとするその甘さが企業に食い物にされる原因です
よく簡単な作業を1日15分するだけで、働かなくても月に100万円稼ぐ方法なんて怪しげな広告がありますよね。
だいたいこんなのはインチキの詐欺まがいです。
なぜって、そんな簡単にお金が稼げるなら、その方法を知っている人は誰にも教えずに、自分だけ儲けようとするはずです。
そんな貴重なアイデアを、どこの馬の骨とも分からない人に教える訳がありません。
それなのに、それをあなたに教えてくれるのは、実際にはその方法では儲からないのです。
でも、ちょっと見は儲かりそうな方法なので、騙される人が出てきます。
そういったインチキな方法をあなたに教えることで、その人はお金を儲けようとしているのです。
どうしてこんな方法に引っかかるかというと、それは「簡単にお金をもうけて遊んで暮らしたい」と考える甘ちゃんが、世の中にはたくさん居るからです。
相手は、その楽して儲けたいという甘さに漬け込んで、お金をふんだくろうとしているのです。
楽して儲けようだなんて、そんな甘いことを考えているから、その心の隙に付け込まれるのですね。
同じことは、健康食品や健康サプリメント、ダイエットサプリメントなどにも言えますね。
だいたい、何の知識もなしに、好きなだけ貪り食っておきながら、ちょいとカプセルを2、3粒飲んだだけで痩せるなんて、そんな甘い話があるわけないでしょう www
それって絶対詐欺ですよね www
でもね、そういうの本当に多いんですよ。
最近では平日の昼間にテレビで放送されているコマーシャルの多くが、健康食品やサプリメントのコマーシャルですね。
これは平日の昼間にテレビを見ているのは高齢者ばかりだからです。
そして、これらの健康サプリのコマーシャルに共通しているのは、そのサプリの栄養素が具体的にどういった効果があるかを説明していないことです。
年齢に比べて若々しく見えるタレントさんを使って、いかに貴重な栄養素がたくさん含まれているかを強調しています。
そしてひたすら〇〇さんはお若くて元気ですね、すごいです♪ すごいです~♪ と連呼しています。
こういうのを印象操作と言うんですよ!
テレビというのは、基本的に何か別のことをしながらボンヤリと「ながら見」するものなのです。
テレビなどを見ている視聴者は、しっかりと見ているようで、実は内容をしっかり集中して確認していません。
ですから視聴者はこういった印象操作に、無意識のうちに引っかかりやすくなっているのです。
ただひたすら凄そうなイメージを強調してくのがマスコミの基本的な戦略なのです。
実際のサプリメントには、印象操作で強調されたような、強力な効果はありません。
手軽に健康になりたい心理につけ込んだ詐欺まがいの商法に注意!
本来なら健康のためには、なるべく自然な食材を使って、自分で調理したものをバランス良く食べるのが、一番効果的ですね。
加工食品は確かに手軽で便利ですし、味もそんなに悪くありません。
ですが工場で加工されたものには、私たちの知らない食品添加物が含まれていますし、加工の過程にも不安があります。
また健康に良い栄養素も、天然の食材で摂る場合と、加工食品として摂る場合では効果が違ってきてしまいます。
栄養素をサプリメントなどで摂ることはリスクが伴うのです。
β-カロテンのサプリに発ガン性があります
β-カロテンはニンジンなどの野菜に含まれている赤橙色の色素です。
このβ-カロテンには、ガン抑制効果があると言われていました。
しかし人工的に合成して作られたβ-カロテンのサプリメントには、ガンの抑制効果が認められず、喫煙者などが摂取した場合には、かえって肺ガンのリスクが高まるとの報告がなされています。
ですから、一時期は流行っていたβ-カロテンのサプリメントや、β-カロテン入りのドリンクなども、急速に廃れていきましたね。
またグルタミン酸ナトリウムにも同様のことが言えると思います。
グルタミン酸ナトリウムは「旨味成分」と言われていますね。
鰹節や昆布、トマトなどに含まれていて、いわゆる出汁の旨味の素になる成分です。
このグルタミン酸ナトリウムも、鰹節の出汁やトマトの料理として食べている分には健康に良い影響があります。
しかし、これを人工的な旨味として加工して作り出した場合には、人体に悪影響が出ることが分かっていますね。
例えばインスタントラーメンのスープの旨味などに、この人工のグルタミン酸ナトリウムが使われていますが、この人工のグルタミン酸ナトリウムは過剰に摂取すると「偏頭痛」や「緑内障」の原因となることが分かっています。
ですから欧州食品安全機関では、グルタミン酸ナトリウムの1日の摂取量の上限を、30mg/kg bw/dayとしています。
なぜ人工のグルタミン酸ナトリウムは健康に悪いのでしょう?
それはグルタミン酸ナトリウムの抽出方法に問題があるのです。
人工のグルタミン酸ナトリウムは、サトウキビから砂糖を搾り取った残りカスにグルタミン酸生成菌を入れ醗酵させて作ります。
この発酵を促すために、硫化アンモニウムや界面活性剤、抗生物質などの様々な添加物が加えられます。
そうして作られたグルタミン酸に水酸化ナトリウムを加えて、グルタミン酸ナトリウムを作り出しているのです。
まあこれだけでも、かなり健康に悪そうな加工食品ですよね。
確かに栄養素としては同じ成分なのでしょうけれど、天然の食材に含まれているモノと、人工的に抽出したモノとでは、根本的に違うのです。
天然の野菜などに含まれる栄養素は、私たちが健康になるために必須のモノですが、人工的に抽出されたサプリメントの栄養素は必ずしもそうではありません。
確かに瓶から錠剤を2~3粒取り出して、ポイっと口に放り込めば簡単で手軽です。
自分で野菜を調理するのは手間がかかるし面倒です。
でも、その手軽さにつけ込んで、危険なサプリメントをあなたに飲ませようとしている企業がたくさんあるのです。
でもそのサプリメントには、天然の食材に含まれているような健康効果はないのです。
腸内細菌のサプリがあるという幻想
最近では腸内細菌の健康効果が話題になっていますね。
このサイトでも、何回か記事にしています。
しかしこの腸内細菌も、企業宣伝ではヘンテコな方向に歪められてしまっています。
その一番典型的なものが、腸内細菌サプリメントです。
腸内細菌とは、私たちの大腸に住んでいる常在菌で、この腸内細菌が作り出す栄養素が、私たちの健康に欠かせないものになっています。
また痩せたマウスの腸内細菌を、太ったマウスに移植すると、その太ったマウスが痩せることが分かっています。
ですから「ヤセ菌」と呼ばれる腸内細菌を自分の大腸に住まわせれば、あなたも痩せることができるのです。
そこでババーンと登場してきたのが「ヤセ菌サプリメント」です。
でもね現在の医学のレベルでは、ヤセ菌の研究はまだ動物実験の段階です。
そして何がヤセ菌で、何がデブ菌なのかも分かっていないのです。
ですから今売られている「ヤセ菌サプリメント」の正体は、ほぼ100パーセント乳酸菌です。
そして乳酸菌は人の腸内では生きられません。
みなさん勘違いをなさっていますが、乳酸菌はあくまでも瓶に入った牛乳の中で生きている菌です。
全く環境の違うヒトの腸内では生きられないのです。
私たちが乳酸菌を飲むのは、あくまでも私たちの腸内に常在菌ではない異質な細菌を送り込んで、腸の免疫機能を鍛えるためなのです。
まだヒトのヤセ菌が何かも分かっていませんし、それをタブレットで腸内に送り込む技術もありません。
ですから、現在市販されている「ヤセ菌サプリメント」は、ほぼほぼ詐欺ですね www
だいたい腸内細菌を増やすのに一番大切なのは、その腸内細菌のエサですよ。
私たちが加工食品ばかり食べるようになって、腸内細菌の餌である食物繊維を食べなくなったので、大腸に住む腸内細菌が減ってしまっているのです。
ですから、あなたが毎日の食事で食物繊維をキチンと摂らない限り、いくら腸内細菌を移植しても腸内細菌は育ってくれません。
ヤセ菌サプリを飲んで、そのあと食物繊維を食べないのであれば、種だけ撒いて、その後に水や肥料をやらないのと一緒ですよね。
それにヤセ菌は、すでにあなたの大腸内に住んでいます。
でも餌がないので元気に増えることが出来ないだけなのです。
だから高いサプリメントを飲まなくても、野菜や玄米を食べるだけで、あなたの大腸に住む「ヤセ菌」が自然と増えてきて、あなたは痩せることができるのです。
ただ野菜や玄米を食べるのも面倒臭いし、ハンバーガーとポテトチップスを貪りながら手軽に痩せたいという、あなたのその甘さに企業がつけ込んで詐欺に引っ掛けているだけなのです。
効果のはっきりしない健康サプリが次々出てくる仕組みとは
最近、健康食品のオーナーになる投資システムの詐欺で、何百億円も騙された事件がありましたね。
そのオーナーシステムに投資すると、半年で10%のリターンが得られるとの話に載せられて、多くの方がお金を騙し取られていました。
普通に投資の勉強をしていれば、こんなリターンはほぼ不可能なことは常識です。
グーグルやアップルなどの米国の一流企業でも、1年に5%行けば御の字なのにね。
まあハイリターンはハイリスクなのは当然ですよね。
被害者の方が「どうしてこんなことになってしまったのか」なんて言いながら泣いている映像もありました。
でもそれは「あなた方が勉強不足で甘かったからです」としか言いようがありません。
企業は、なんとかして人々の財布の紐をほどかせようと、あの手この手で頑張っているのです。
同じようなことが健康サプリメントでも言えますね。
サプリメントは原価に対して価格を高く設定できますから、うまくいけば大儲けできるのです。
ですから効果が大したことないサプリメントを、大量のコマーシャルで印象操作して、ヒット商品に育てようとしているのです。
まさに健康サプリの投資ギャンブルですね。
これが金融商品の投資詐欺なら、あとで警察に捕まりますが、健康サプリの場合は捕まることはありません。
金融商品なら被害者がどれくらい損をしたかがハッキリわかりますが、健康サプリでは被害者がどれくらい健康を害したかは測れないからです。
まあご注意くださいということですね。
健康食品や健康サプリはないと言う現実を知ってください
栄養学や食品の専門家の先生方に言わせると、健康食品や健康サプリなんてものは、この世に存在しないということらしいのです。
つまり特定の栄養素を摂取することで健康になるということ、その考え方自体が間違っているのです。
つまり健康になるためには、なるべく加工食品を避け、天然素材を使って、コツコツとバランスの良い食事を摂るしかないのです。
そして楽をして簡単に健康になったり、スタイルを良くしたいと言う、その甘い心には、いつでも健康サプリの罠が待っているのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。